tyousi-1.jpg銚子港(2006年5月1日)

千葉県銚子港は、江戸時代から栄えた港町です。

東廻海運とは、日本海の出羽国酒田から津軽海峡・三陸沖・鹿島灘・房総半島をへて江戸にいたる航路です。

もともとは、銚子港で川舟に積み替えて、利根川と江戸川を経て、東北諸藩の米を江戸に運んでいました。銚子港は、東廻海運の千石船(弁財船)、小廻しの百石船(五十葉船)、河川運搬船で賑わっていました。

1670年(寛文十)、幕府は川鍋瑞賢に命じて、銚子港から房総半島を迂回して江戸湾に入るルートを開拓させました。

銚子の特産は海産物ですが、醤油も重要です。銚子醤油は、紀州漁民の移住とともに技術が伝えられたと言われ、17世紀後半には生産を開始しました。

利根川を使って江戸に運びました。19世紀には江戸に近い野田醤油(キッコーマン醤油の元)におされましたが、ヤマサ醤油やヒゲタ醤油のブランドで現在も生産を続けています。

醤油は江戸時代の初めには大阪から江戸に運ばれました。銚子醤油や野田醤油が地元で生産されるようになって、濃い口醤油が生産され、関西の薄口に対する関東の濃い口という食文化が形成されました。