鳥海山は標高2,236mの活火山である。一般に火山は、火山灰と溶岩がバウムクーヘンのように交互に重なっているが、鳥海山は主に安山岩もしくは玄武岩の溶岩で形成されている。
写真は頂上付近の様子だが、安山岩もしくは玄武岩が柱状節理によって、細かく割れている
頂上付近はこのように崩れやすい地質であり、紀元前466年、噴火によって大規模な山体崩壊を起こし、岩石や土砂が現在のにかほ市に堆積して象潟の原型を作った。浅瀬に形成された流れ島で、松島と並ぶ景勝地であった。松尾芭蕉もわざわざ訪れている。「象潟や 雨に西施が ねぶの花」(『奥の細道』1689)。
1804年隆起して、現在のように陸地となったが、水田に水が張る時期は、往時を偲ぶことができる。