福島原発の風評被害は拡大するばかりだ。安全な地帯の、絶対健康には影響しないという物品まで風評の被害にあっている。科学的根拠のないのが「風評」だから始末が悪い。
それにしても、佐藤福島県知事が言うように、政府や東電本店の必死さが、我々福島県人には伝わってこない。本当に政府は国力を集中して原発を解決しようとしているのか、各省庁が緊密に連携して風評被害の拡大を阻止しているのか、東電社員は福島の物品を買うのはもちろん、売る努力をしているか、そういった必死さが我々福島県人には伝わってこない。
こういった風評を助長するというか、つけ込む行為が目立つのも許せない。最近当社のホームページを経由したウィルス攻撃が増えている。もちろん当社だけではない、日本の企業・個人が標的にされているのは間違いがない。また韓国が竹島から1キロのところに施設を建設しようとしている。日本領土に対する中国、ロシアの動きも油断がならない。もちろんこれらの国は災害救援に援助してくれている恩があるが、弱体化している日本の現状を領土を自国に有利にする機会とするのは、それぞれの国家としてはある意味で当然のことである。日本は地震・津波・原発で国力が弱体化している上に、大気と海水への放射能の拡散が外交の大きな負い目になっている。日本はまず国力を集中して原発を解決し、風評を克服しなければならない。まさに国家存亡の時である。
当社が所在する福島県中通り地方南部は、原発からの風が少ないために、放射線量はつくば市など茨城県内陸部と同じく低いレベルで安定している。今日は最高気温が18度、汗ばむ陽気だった。
今日は仕事場の一つである里山を歩いていたら、アオスジアゲハチョウが飛翔していた。成虫直後のせいか、普通より一回り小さかった。地震の被害やら、原発の風評やらでうっ屈した日々を送っていたせいか、1羽のチョウが自由に、のびのびと飛翔する生命感がある姿はなんとも嬉しく、感動した。福島にも早く本当の春が来てほしい。