神山町の中心寄居商店街はどこにもあるようなシャッター街だったが、近年は空き家にIT企業のサテライトオフィスやレストランが入居して、劇的に変化しつつある。
事の始まりは、正確ではないが、2007年にNPO法人グリーンバレーが、人寄せの中心であった劇場寄居座(大正末期~昭和30年代)を復活しようとしたことからかもしれない。
2007年に復活した劇場寄居座(神山グリーンバレーのホームページより)。
プラットイーズは番組情報・配信会社だが(本社東京)、2013年寄居座の広場に面する2階建て瓦葺の民家をリフォームして、サテライトオフィスを開設した。
広場と内部オフィスを縁側とデッキで繋いだ「えんがわオフィス」が特徴的で、実際に地域住民や見学者との交流も活発だ。
えんがわオフィスの向かい側は、フランス風田舎料理を食べさせてくれるカフェオニウ”ェ。楽しみにしていたが、冬季休業とのこと。
モノサスはWeb制作をしているが(本社東京代々木)、寄居商店街の棟続きをサテライトオフィスにリノベーションしている。土曜日に人影はなく、覗いたら、なにやら工作室みたいな感じだった。モノサスは次回紹介するフードパブを経営している。
寄居商店街から東の東青井夫という集落がある。
2010年、名刺管理クラウドのビジネスを開拓したsansanがサテライトオフィスを開設して、その後多くのIT企業が神山に集積する契機となった。
IT企業のサテライトオフィスとは別に、若者の起業を支援しているのが神山塾だ。半年間の滞在型職業訓練で、グリーンバレーが事業主体で、リレイション(徳島市)が運営している。決まったメニューはなく、半年間で地域住民と触れ合いながら、「自分探し」をするらしい。カフェオニウ”ェのオーナーもここの卒業生だ。
IT企業家や神山塾の運営者が設立したのが神山WEEK。
古民家を食堂にリフォームして、隣接して宿泊棟を新築。神山町に興味があるに人々に、学びと宿泊の場を提供している。女性女将は、神山塾の卒業生だ。
神山WEEKの向かい側にあるのが、グリーンバレーが運営する神山バレーサテライトオフィスコンプレックス。縫製工場をリノベーションした施設で、様々の職種の若者たちが起業を目指している。