国指定天然記念物「長瀞」。荒川源流が浸食した変成岩の風景が人気で、年間200万人が訪れる。
岩石は、地下20~30キロメートルで6000~7000気圧の圧力と摂氏200~300度の温度を受けて変成した結晶片岩で、ジュラ紀のものとされている。現在のように地表に隆起した理由は解明されておらず、地下深い地層が観察できることから、「地球の窓」と呼ばれている。
結晶片岩の特徴は、水平な筋で、ここから剥離しやすい「片理」をもつことである。また垂直方向の割れ目を、「節理」と呼ぶ。
水平方向の筋が片理、垂直方向の割れ目が節理で、ユキヤナギが自生している。
アルミニウムの作用で赤色に発色した紅廉石片岩。貴重な岩石だ。
石川町今出川源流域の御斉所変成岩。黒雲母片岩と角閃石片岩が特徴だ。やはり地下20~30kmで圧力と熱で変成したが、さらに太平洋プレートの滑り込みという横からの圧力によって、w字状に褶曲している。片理が水平ではなく、垂直に近くなっている。
上の写真よ同じ岩の剥離面(片理面)と45度近く傾斜する片理面の筋(線構造)、縦方向の割れ目は節理。石川町中田字矢造